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AIワークロードとは?ITワークロードとの違いと、最適なAIインフラ設計【トゥモロー・ネット テックブログ】

従来のWebアプリケーションや基幹システムなどのITワークロードと、AI(人工知能)やディープラーニングにおけるAIワークロードとでは、必要とされるインフラの性質が根本から異なります。

従来のインフラは、CPUを中心とした順次処理(シリアル処理)に最適化されていますが、大規模な行列演算を同時に走らせるAIワークロードでは、システム全体で膨大なデータを並列処理する能力が求められるのです。

このワークロードの処理特性の変化を理解しないまま、従来のサーバー構成を流用したり部分的な増強に留めたりすると、最新のGPUを導入してもそのポテンシャルを半分も引き出せないといった事態に陥ります。

そこで本記事では、AIワークロード特有の計算性質と、それが引き起こすインフラ側のボトルネック、そして最適化に必要な選定基準について詳しく解説します。

なぜAIワークロードは従来のITインフラで期待通りの性能が出ないのか?

ここでは、従来のシステムとAIワークロードにおける計算性質の根本的な違いや、データ処理の偏りが引き起こす投資対効果の低下について解説します。

決定論的な処理から確率論的な計算への変容

従来のITワークロードは定義されたルールに基づく処理が主でしたが、AIワークロードは膨大な行列演算を反復する特性を持ちます。この計算性質の違いが、既存のサーバー構成におけるスループットの飽和や、システム全体の不整合を招く要因となっています。

従来のシステムは、条件分岐(If-Then型)による正確な逐次処理を高速に行うためにCPUのクロック周波数を重視してきました。一方で、AIの学習や推論は、数千から数万ものコアで単純な積和演算を同時に実行する並列計算が主体です。

このため、コア数が少なくシリアル処理に特化した従来のサーバー構成では、AI特有の圧倒的な演算密度を捌ききれず、リソース不足に陥りやすくなります。

データ移動の増大と計算リソースの「食い違い」

AIモデルは数十GB以上あり巨大ですが、GPUメモリへのロードは最初の一度だけです。ロード後は、トレーニングでデータを食わせる場合でも、推論する場合でもAIモデルはGPUメモリ上に展開された状態で処理されるので何回もロードしなおすことはありません。

モデル自体が常にGPU上に展開されているからこそ、重要となるのはそこへ流し込む学習データや推論リクエストの「供給スピード」です。GPU側がどれほど高速に計算を処理できても、ストレージからのデータ読み込みやCPUによる前処理が遅ければ、GPUはデータを待つだけのアイドル状態に陥ります。

このようなデータ供給の滞りといった一部の非効率なプロセスが残る限り、逐次処理部分の停滞が全体の並列処理能力を毀損し、投資に見合わない稼働率低下を引き起こしてしまいます。

AIワークロード特有のボトルネックを生む技術的要因

ここでは、CPU・GPU間の通信レイテンシやNUMA構成の影響、さらには物理バスやインターコネクトの帯域不足がもたらす技術的課題について解説します。

CPUとGPU間の通信レイテンシとNUMA構成の影響

AI処理の多くはGPUで行われますが、データの前処理やスケジューリングを担うCPUとの連携が不可欠です。NUMAノードを跨ぐメモリアクセスが発生するとレイテンシが急増するため、計算資源とI/Oの親和性を考慮したアフィニティ設定が重要となります。

マルチプロセッサ環境におけるNUMA(Non-Uniform Memory Access)構成では、あるCPUコアが自身の直結メモリではなく、別のCPUに紐付くメモリへアクセスする際に大きな転送遅延が生じます。

AIワークロードにおいてデータ供給を担当するCPUと計算を行うGPUの物理的な配置が論理的に最適化されていないと、このソケット間通信がボトルネックとなるでしょう。これを防ぐには、トポロジーを意識した厳密なアフィニティ(親和性)設定が必要です。

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PCIeレーンの帯域不足とインターコネクトの壁

大規模なAIワークロードでは、単体サーバーの性能だけでなく、ノード間を繋ぐインターコネクトが鍵を握ります。PCIeの帯域競合や、RDMA(Remote Direct Memory Access)に対応していないネットワーク構成は、分散学習時における致命的なボトルネックへとつながる可能性が高いです。

サーバー内部では、限られたPCIeレーンの帯域をGPUや高速ストレージ、ネットワークインターフェース(NIC)が奪い合っています。さらに、複数台のサーバーを連携させる大規模構成では、標準的なネットワークスタックだとCPUに過度な負荷がかかり、通信の遅延が連鎖します。

CPUを介さずにメモリ間で直接高速転送を行うRDMA技術の導入や、十分なバス帯域の確保が、クラスター全体の性能を維持するために極めて重要です。

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AIワークロードの最適化に不可欠なインフラ選定基準

ここでは、演算・通信・ストレージの3要素を調和させるバランス設計の考え方や、将来のスケールアウトを見据えたハードウェア選定の重要性について解説します。

演算・通信・ストレージのトータルバランス設計

最高スペックのGPUを搭載するだけでは不十分であり、それを支えるNVLinkやInfiniBandといった高速インターコネクトの設計が必須です。計算ノード、高速ストレージ、広帯域ネットワークの3要素を、ボトルネックが発生しないバランスで配置することが重要です。

AIインフラを成功させるためには、各コンポーネントを単体のスペックで評価するのではなく、システム全体のデータフローから逆算してサイジングを行う必要があります。どれほど強力なGPUを並べても、データの入り口であるストレージのI/O性能や、ノード間を結ぶネットワークが貧弱であれば、システム全体の性能は最も遅い部分に性能が制限されます。

すべての経路で帯域を整合させる「全体最適」の視点が不可欠です。

将来のスケールアウトを見据えたアーキテクチャの採用

AIワークロードは予測困難な速度で拡大するため、柔軟な拡張性が求められます。Supermicro製品のような高密度かつ冷却効率に優れたハードウェアを選択し、OSやドライバ層まで含めた最適化済みのスタックを活用することが、自社構築によるリスク回避につながります。

扱うAIモデルの規模やデータ量はビジネスの成長に伴って急激に変化するため、インフラには初期投資を抑えつつ後からシームレスに拡張できる柔軟性が求められるでしょう。また、AIサーバーは莫大な電力消費と発熱を伴うため、筐体レベルでの優れた熱設計や高密度設計をあらかじめ備えた製品を選ぶ必要があります。

ハードウェアからミドルウェアまで検証済みのリファレンス構成を取り入れることが、構築の失敗を避ける有効なアプローチです。

AIインフラの課題を解決するトゥモロー・ネットの強み

ここでは、NVIDIA Elite Partnerとしての専門知識や、インフラ全体を最適化するワンストップのフルスタック支援体制について解説します。

NVIDIA Elite Partnerとしての深い技術的知見

弊社はNPN Partner Award 2023 Rising Star Awardを受賞したElite Partnerとして、最新のGPUアーキテクチャに精通しています。単なるハードウェア販売ではなく、複雑なAIワークロードの挙動を理解した上での、最適なシステム設計を提供します。

最新のGPUが持つ計算能力を100%引き出すためには、内部の細かなアーキテクチャやライブラリの特性に合わせたチューニングが欠かせません。弊社はNVIDIAとの強固なパートナーシップのもと、最先端の技術仕様やベストプラクティスをいち早くキャッチアップしています。

これにより、お客様が直面する固有のAIワークロードに対して、理論値に依存しない、実効性能を極限まで高めた計算環境を構築することが可能です。

設計から運用まで、ボトルネックを解消するワンストップ支援

GPUの選定からNUMA構成の最適化、高速ネットワークの構築まで、インフラ全体のフルスタック・サポートを実現します。トゥモロー・ネットの確かな調達力と技術力で、お客様のAIプロジェクトをハードウェアの制約から解放し、真のパフォーマンスを引き出します。

弊社の支援は、サーバーを納品して終わりではありません。Supermicro製品をはじめとするハードウェアの物理的な選定や排熱・電源設計から、BIOSレベルでのNUMAチューニング、OSカーネルやドライバ、NCCLなどの通信ライブラリの最適化まで、すべてのレイヤーをワンストップでサポートします。

インフラ全体のボトルネックをあらかじめ徹底的に排除することで、お客様が運用の手間に煩わされることなく、AIモデルの開発・研究に集中できる環境をトータルで提供することが可能です。

まとめ

AIワークロードの最適化は、従来のITインフラの延長線上のアプローチでは成し得ません。巨大な行列演算を効率よく処理し、GPUを1秒も遊ばせないためには、CPU・メモリ・ストレージ・ネットワークのすべてを有機的に調和させたアーキテクチャ設計が必要不可欠です。

株式会社トゥモロー・ネットは、NVIDIA Elite Partnerとしての深い知見と、Supermicro正規一次代理店としての確かな実績を兼ね備えています。私たちは、AIインフラの設計・構築から運用までを一貫して提供し、技術的なボトルネックを排除した最高効率の計算環境を実現します。

お客様のAIプロジェクトを加速させる強力なパートナーとして、最適なソリューションをご提案しますので、以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
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この記事を書いた人

株式会社トゥモロー・ネット

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