2023.10.04

Supermicro製品の型番について その2『ざっくり解説シリーズ』数字と記号で製品の形がわかる!構成業務を簡単にするワンポイント【トゥモロー・ネット テックブログ】

クラウドソリューション本部 営業部門所属の大澤です。

前回のブログを書いてすぐ、別営業のアポイントでこのブログの話しが出たと聞きました。拙い記事で恐れ多いですが、目を通していただけて非常に嬉しく思います。

改めてですが、このブログは

「Supermicro製品の基礎を『ざっくり』学びたい」

という方向けの内容を目指しております。

例外が多いため、大まかな方向性の示唆ということでご容赦ください。

今回は第二回として前回の

・Intel製CPU専用の筐体 (以下Intel筐体)

・AMD製CPU専用の筐体 (以下AMD筐体)

の中から、『Intel筐体の型番』について、より詳細な区分けを説明します。

Intel筐体の形状・概要の見分け方

ブロックについて

前回の『これってIntel?AMD?』の章の中で、型番を

Aブロック-Bブロック-Cブロック

の3つに分けて考えるという話をしました。

例えば

『SYS-221H-TNR』なら

SYS(Aブロック)-221H(Bブロック)-TNR(Cブロック)』 となります。

前章ではAブロックが大体4パターンで分けられて、Aから始まるのがAMDサーバだとざっくり解説しました。

さらに詳しく見ていくと、各ブロックにはそれぞれ役割があり、

Aブロック『何製の筐体』
Bブロック『筐体の形』
Cブロック『筐体の特長』

をそれぞれ表しています。

そしてBブロックは数字とアルファベットの組み合わせで構成されていますが、サーバーを決める上で最も注意しなければいけないのは正にこのBブロックに書かれている数字部分の情報です。どれくらい重要かというと、万が一ここを間違えて受注・発注してしまうとそもそも『サーバーが組み立てられません』。数百万円の置物となってしまいますので最大限注意してください。

サーバーの構成上重要なBブロックの数字には『nインチのDiskが入る、何Uの、CPUがn個の、第n世代のサーバ』であるか、ということが記載されています。

まず、HDDやSSDなどのDiskは3.5インチと2.5インチの二種類の大きさがあり、差込口をそれぞれの形状に合わせて作っているので、違う形状の物だと動作しません。

次に、殆どのサーバーはラックマウント型と言ってラックに乗せて運用するため、無駄無くラックにサーバが入りきるように、高さを正確に把握しておく必要があります。

さらに、それぞれのサーバーはCPUが何個入るかを予め決めて設計しており、その数字通りのCPUを搭載しないとちゃんと本来の性能を発揮できません。

また、Intel製のCPUは現在第13世代まで発売されており、第11世代が続々と販売中止(EOL/EOS)になっています。サーバはCPUの世代に合わせて設置場所の形を変えているので、CPUの世代を間違えるとサーバーに設置できません。

上記の通り、サーバーを適切に稼働できるかを決める重要な情報がBブロックの数字部分なのです。

では実際にどの数字が何を表しているのかを説明していきます。

対応Diskは何インチ?

何インチのDiskが入るのかの見分け方ですが、

まずBブロックの数字は

『1・2・5・6・7』

の5つの数字のどれかから始まります。

1・2  デフォルトで入るDiskのサイズが2.5インチ
5・6・7  はデフォルトで入るDiskのサイズが3.5インチ

であることを表しています。

例えば

SYS-110P-WTR と SYS-521E-WR

であれば前者は2.5インチDisk対応サーバー、後者は3.5インチDisk対応サーバーを表します。

ざっくり、Bブロックが1or2から始まれば2.5インチDisk対応で、そうでなければ3.5インチDisk対応と覚えましょう。

(以下それぞれ『2.5Di対応』『3.5Di対応』と記載)

サーバーの高さは何U?

前提として、サーバーの高さは1U(ユニット)、2Uと数えます。1Uはざっくり4.5cmです。なのでBブロックの数字もユニット数を表しています。

2.5Di対応サーバーの場合はBブロックの1つ目の数字がU(ユニット)数も表しています。

SYS-110P-WTR = 2.5Di対応の1Uサーバー

となります。

サーバが3.5Di対応の場合は2つ目の数字がU数を表しています。

SYS-521E-WR=3.5Di対応の2Uサーバー

となるわけです。

Bブロックが12で始まる1Uor2U
Bブロックが56で始まる2桁目で高さを確認

と覚えましょう。

CPUはいくつ搭載できる?

こちらも2.5Di対応のサーバか3.5Di対応のサーバーかで見る数字の位置が変わります。

サーバが2.5Di対応の場合はBブロックの2つ目の数字がソケット数、つまりCPUがいくつ搭載できるかを表しています。

SYS-110P-WTR = 2.5Di対応で、1Uの、1つCPUが入るサーバー

となり、サーバーが3.5Di対応の場合は数字が500番台なら1つ、600番台なら2つCPUが入ることを表しています。

SYS-521E-WR = 3.5インチDisk対応で、2Uの、1つCPUが入るサーバー

となります。

それぞれ1桁目が2つ情報を持つのですが、種類が違うということですね。

なのでこちらは先ほどとは逆で、

Bブロックが12で始まる2桁目でソケット数を確認
Bブロックが56で始まる51ソケットで62ソケット

と覚えましょう。

これって第何世代?

世代についてはサーバーが2.5Di対応でも3.5Di対応でも見る場所は同じで、3桁目になります。3桁目が0なら第12世代、1なら第13世代です。

SYS-110P-WTR = 2.5Di対応で、1Uの、1つCPUが入る、第12世代のサーバー

SYS-521E-WR = 3.5インチDisk対応で、2Uの、1つCPUが入る、第13世代のサーバー

11世代のサーバーは続々とEOL/EOSになっていると前述しましたが、新規購入の対象に上がりにくいだけで、市場にはまだまだ現役で稼働している機械も多いく存在します。11世代以前のサーバーはBブロックの数字が4なので、4桁の数字を見たらEOLかどうかを念入りに確認しましょう。

SYS-2029U-TN24R4T や SYS-6019U-TN4RT など ちなみに4桁目の数字が9だと第11世代、8だと第10世代・・・と続いていきます。

この記事のまとめ

復習

2.5インチDisk搭載サーバーのBブロックの数字は、

・1桁目はざっくり1or2でそのままそれがU数
・2桁目がそのままソケット数
・3桁目がCPUの世代

3.5インチDisk搭載サーバーのBブロックの数字は、

・1桁目はざっくり5 or 6で5なら1ソケット、6なら2ソケット  
・2桁目がそのままU数
・3桁目がCPUの世代
AブロックBブロックCブロック
1231234123

※どちらも数字が4桁あると古いCPUが搭載

数字の部分だけまとめたら長くなってしまったので、次回はBブロックのアルファベット~Cブロックのアルファベットまでを説明予定です。

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Supermicro製品の型番についてその1

それではお付き合いありがとうございました。

その3でまたお会いしましょう。

この記事の筆者

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