AI基盤構築・運用で失敗しないために~GPU・Kubernetes導入後につまずく企業が見落としがちなポイント~【トゥモロー・ネット テックブログ】

目次
はじめに
生成AIの活用が広がる中、AI基盤の構築に着手する企業は増えています。
しかし実際には、GPUサーバーの選定やサイジング、仮想基盤との接続、Kubernetes環境の整備などに想定以上の時間と工数がかかるケースも少なくありません。
さらに、ようやく構築が完了しても、「運用が複雑」「活用が広がらない」といった運用での課題が発生します。
AI基盤は、構築と運用の両方が噛み合って初めて成果につながります。
本記事では、仮想マシン・Kubernetes・GPUを組み合わせたAI基盤がなぜ噛み合わなくなるのかを整理し、その対策と、実行した場合に期待できる効果について解説します。
AI基盤は整えたのに「うまく活用できない」課題
AI基盤の構築段階では、GPUノードを含むサーバー設計、ストレージやネットワーク構成、仮想マシン基盤との整合、さらにKubernetes環境の構築といった複数レイヤーの調整が必要になりますが、それぞれ独立した技術領域であるため、設計方針のすり合わせや検証作業に時間を要します。
その結果、AI開発環境を提供できるまでのリードタイムが長期化し、PoCの開始自体が遅れることもあります。
運用フェーズでは、VM基盤、コンテナ基盤、パブリッククラウドを別々に管理していると、運用効率が低下します。
KubernetesのWEB UIがわかりづらいこともあり、技術的なハードルが高く、扱えるエンジニアが限られてしまいます。その結果、Kubernetesを導入しても利用が広がらないケースが少なくありません。
GPUの割り当て状況もチーム単位で十分に把握できず、増設時の判断ポイントが曖昧になってしまう。こうした状態では、基盤は整っていても活用が進みません。
原因は「技術の問題」ではなく「構造の問題」
AI基盤がうまく回らなくなる理由は、技術力の不足ではなく、AI基盤の構造そのものにあります。
仮想マシンはVM基盤で、コンテナはKubernetesで、クラウドは各クラウドの管理画面で、それぞれ別々に扱われます。
技術的には妥当な構成であっても、管理視点が統合されていないと全体像が見えにくくなります。
その結果、構築時には設計負荷が増大し、運用時には管理画面や権限設定が増え、基盤全体を理解できる担当者に依存する体制となることで、特定メンバーの負荷が高まり、改善や拡張のたびに調整コストが発生します。
AI基盤の高度化が、そのまま運用の難易度上昇につながってしまうのです。
AI基盤を「ひとつの視点」で整理するという考え方
こうした課題に対して必要なのは、VM・コンテナ・クラウドを横断して管理できる統合プラットフォームを導入することが有効です。その選択肢のひとつが「OKESTRO」です。
OKESTROは、プライベートクラウドおよびハイブリッドクラウドを構築・運用するための製品群であり、以下の2つのコンポーネントで構成されています。
- CONTRABASS(VM基盤)
HCI構成により仮想インスタンス、ネットワーク、ストレージを一体化し、HAやライブマイグレーションを備えたVM環境を提供します。 - VIOLA(コンテナ基盤)
Kubernetesをベースとしたコンテナ基盤で、GUIによる基本モードと、YAMLベースのエキスパートモードを備え、専門知識がなくてもコンテナ環境を扱える設計です。サービスカタログを活用することで、標準化された環境を迅速に提供できます。
OKESTROはさらに、GPUノードを含む仮想環境をGUIから迅速に構築でき、CUDAやPyTorchなどのAI開発環境もテンプレートで提供可能です。
GPUをワークロード単位で割り当て、ダッシュボードで利用状況を把握することできるため、PoCから本番環境まで一貫した基盤で展開できます。
※下記では、OKESTROの資料を無料ダウンロードできます。クラウドインフラの構築・運用を効率化する「OKESTRO」の活用方法をご紹介しています。
OKESTRO導入で見えてくる効果
OKESTROによって基盤が統合されると、現場の状況は大きく変わります。
GPUを含むVMやコンテナ環境をテンプレート化できるため、環境構築にかかる時間が短縮化され、新規プロジェクトの立ち上げが迅速になります。
また、Kubernetesが特定の担当者依存から脱却し、チーム単位で活用できる基盤へと変わります。VM、コンテナ、クラウドを単一ポータルで管理できるため、リソース状況やアラートを横断的に把握でき、運用判断の精度も高まります。
その結果、AI基盤は「構築できるインフラ」から「迅速に環境を提供し、柔軟に拡張できる運用基盤」へと進化します。ビジネス要求の変化に合わせてスケールし、継続的に最適化できる状態を実現できます。
AI基盤の鍵は統合管理にある
AI基盤がうまく回らない原因は、GPUやKubernetesそのものではなく、それらをどう組み合わせ、どう運用しているかという構造の問題です。
OKESTROは、CONTRABASS(VM基盤)、VIOLA(コンテナ基盤)を統合し、これらを単一ポータルで管理できる環境を提供します。
GPUを含むAI基盤も迅速に構築・運用でき、環境提供のスピードと運用効率を高めます。
トゥモロー・ネットでは、GPU・仮想基盤・Kubernetesを含めたAI基盤全体を俯瞰し、設計から運用までを見据えたご相談を承っています。
AI基盤の活用に課題を感じている場合は、ぜひ一度トゥモロー・ネットにご相談ください。
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