2024.04.02

スケールアウトNASストレージ「Qumulo」のご紹介~シンプルな管理とコストパフォーマンスの最適化を実現~
【トゥモロー・ネット テックブログ】

以前「スケールアウトNASとは? クラウド時代に不可欠な大容量ストレージ管理方法」ブログにて、ネットワークに接続して使う、拡張可能なストレージシステムである「スケールアウトNAS」について概要や導入メリットなど詳しく解説しました。スケールアウトNASは拡張性に優れていて、必要最小限からスタートできるストレージシステムです。大容量ストレージに拡張しても性能が低下せず、簡単な管理でデータの耐障害性も高く、安心して社内データを保存しておくことができます。これからスケールアウトNASをご検討する方に、Qumulo社の製品をご紹介します。なぜ、Qumuloがおすすめなのか、Qumuloの優れた特長をご紹介します。

Qumuloとは

Qumuloはデータ管理とストレージソリューションを提供している企業で、主にファイルベースのデータストレージにフォーカスしており、企業や組織が大規模なデータを効率的に管理、共有、保護するためのソフトウェアプラットフォームを提供しています。

Qumuloの製品は分散型ファイルシステムを基盤としており、これによって複数のサーバー間でデータを均等に分散し、スケーラビリティを高めることができます。また、リアルタイムでのデータの可視化や分析も可能です。これにより、企業は自社のデータをより効率的に管理し、適切な対処や意思決定を行うことができます。

主なユースケースとして、大規模なデータセンターを持つ企業や研究機関、メディア業界など、データ管理が重要な役割を果たす様々な分野で利用されています。

製品の特長

Qumulo社では、特定のサーバーベンダーと協業して、汎用のx86サーバーに内蔵ストレージデバイス(HDD/SSD/NVMe)を搭載したアプライアンスモデルが提供されております。

扱うデータ特性(ファイルサービスやアーカイブサービスなど)に応じたモデル選定は必要にはなりますが、最終的なデータ量を意識した構成検討は不要で、データ量の増加に合わせて、サーバーノードを適宜、追加拡張することでほぼ無制限のファイルサーバーを構成することが可能です。

高い拡張性と性能劣化せずに容量追加可能

データの保護・可用性を担保するために、最小4ノードから最大265ノードまで適宜、ノードを拡張することが可能です。また、ノードを追加することでディスクスペースの拡張と同時に、データ処理のためのCPUやメモリも増加するため、データアクセス性能の向上が期待できます。(Qumuloの容量制限は、最大18EBのアドレス可能な容量です)

参考: 主なQumuloサポートリソース情報

Supported Configurations and Known Limits for Qumulo Core | Qumulo Documentation

また、Linux上に独自開発されたファイルシステム(QSFS)により、データの可用性保護のために、ディスク障害やノード障害に対するデータ保護レベルを選択構成することが可能で、イレイジャーコーディングを活用して、分散されたノード全体にデータを分散および保護します。(参考: How to Implement Erasure Coding – Qumulo

効率的なファイルシステムと100%に近い実行容量でコストパフォーマンスの最適化

Qumuloはさまざまなデータサイズを一元的に管理することを想定されたファイルシステムなため、ディスクスペースの効率的な利用が可能です。つまり、Qumuloが提供する実効容量の限界まで、お客様データで利用することが可能です。実効容量80%をベースにサイジング、といった事前の考慮が不要です。また、ファイル数が増加しても安定したIO性能が提供されます。

無駄なく使える実行容量

直感的なGUI操作、シンプルな管理

Qumuloでは、直感的な管理GUIが用意されています。いつでもすぐにシステムにアクセス可能で、ファイル共有も非常に簡単でTOP画面からわずか3クリックでディレクトリ作成可能となってます。

リアルタイム分析による利用状況の見える化

ストレージスペースの消費状況やIO処理性能をリアルタイムに分析し表示することが可能です。また、データの利用状況の可視化機能があり、ファイル単位でのアクセス頻度、特定のクライアント(IPアドレス)からのアクセス状況をモニターすることで、データの利用状況を的確に確認することが可能です。

不必要なファイルの削除、過剰な容量消費を抑制
▲利用状況の見える化で不必要なファイルの削除、過剰な容量消費を抑制

・ストレージデータ管理の合理化

・正確なキャパシティプランニング

・過去72時間、30日、52週間のデータ可視化

利用者に対して、不要ファイルを削除してもらうように促すといった対応が可能

また、繰り返しの操作を自動化するためのAPIやCLIも用意されているため、他の運用管理製品や機能と連携する作りこみにも対応可能です。

例えば、DataDog、Prometheus、Zabbix などの一般的なデータ セキュリティおよびシステム管理ソフトウェアとも統合可能です。

スナップショット機能強化 (最大4万個取得可能)

大規模なファイルサーバーシステムにおいて、データの維持管理をどのように実装するかは永遠の課題です。Qumuloでは、1つの対応として、スナップショット機能を有しています。スナップショット機能は厳密には、長期保持できるバックアップ機能ではありませんが、一定のデータ保持期間を指定して、ポリシー設定を行うことで、人的操作ミスによるデータ破壊やデータロストに対する防止策を講じることが可能です。

レプリケーション機能 (またDR機能)

レプリケーション機能として、スナップショット機能をベースに、Qumuloクラスタ同志のレプリケーション機能が用意されています。また、S3 準拠ストレージとの間のデータレプリケーションもサポートしています。

Qumuloのライセンスについて

Qumuloに付随するさまざまな機能には、個別の利用ライセンスは存在しません。データアナリティクス機能など豊富な機能が含まれています。

Qumuloのカスタマサポート機能 (Qumulo Care)

Qumuloは、クラウドベースのモニタリングによって監視されており、ディスクのような主要なストレージコンポーネントの障害や問題を事前に検知することができます。システム運用者の負荷を下げる仕組みが製品側で用意されています。また、Slackでサポートエンジニアと直接やりとりが可能です(英語対応のみ、対応フローについては導入検討時に要ご相談)。

Qumuloをおススメしたいお客様

製品の適合領域

エンタープライズ企業において、社内向け(研究開発やHPCも含めた)ファイルサービスや社外向けサービスで安定的なサービス運用基盤を検討されているお客様にフィットする製品です。

研究開発などで、オンプレミス環境に保持しなければならないデータを大量(200TB以上からPBクラス)に利用されているお客様(大容量共有ファールサービス用途)

日々増加するデータとその維持管理やIO処理性能に問題を抱えておられるお客様 (ファイルサービスの運用・維持管理用途)

将来的に、パブリッククラウドとの連携も検討しなければならないお客様 (オンプレとクラウドのハイブリッド利用用途)

Qumulo は、Azure 上でマネージド サービス提供することも、AWS 上でセルフマネージドサービスとしてデプロイすることもできます。

まとめ

Qumuloを利用すれば、エンタープライズファイルデータを、大規模に、かつどのロケーションでも簡単に構築・管理できるようになります。無駄なく使える実行容量と効率的なファイルシステムで優れたコストパフォーマンスを発揮し、利用状況の見える化で過剰な容量消費を抑制することも可能です。

トゥモロー・ネットでご支援できること

当社で取り扱いのQumulo搭載サーバーは下記です(2024年3月末時点)。

SuperMicroサーバーによるQumuloアプライアンスモデル

DS – Supermicro (qumulo.com)

お問合せ先

お問い合わせはこちら

関連記事

関連記事はこちら

Qumulo製品紹介ページはこちら

スケールアウトNASとは? クラウド時代に不可欠な大容量ストレージ管理方法

この記事の筆者

株式会社トゥモロー・ネット

クラウドソリューション本部

製品のお問い合わせはこちらから

トゥモロー・ネットは「ITをもとに楽しい未来へつなごう」という経営理念のもと、感動や喜びのある、より良い社会へと導く企業を目指し、最先端のテクノロジーとサステナブルなインフラを提供しています。設立以来培ってきたハードウェア・ソフトウェア製造・販売、運用、保守などインフラに関わる豊富な実績と近年注力するAIサービスのコンサルティング、開発、運用、サポートにより、国内システムインテグレーション市場においてユニークなポジションを確立しています。
インフラからAIサービスまで包括的に提供することで、システム全体の柔軟性、ユーザビリティ、コストの最適化、パフォーマンス向上など、お客様の細かなニーズに沿った提案を行っています。

ページトップへ戻るボタン