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アプリケーション・コンテナで Java 依存性の問題を解決する【トゥモロー・ネット テックブログ】

競合する Java の依存関係をどのように処理しますか?

昨今多くの顧客が Java アプリケーションや Java コンポーネントに依存するアプリケーション(その一部にはオープンソースの代替手段があります)のコンテナ化に関心を示しています。

これは主に、Oracle が旧バージョンの Java Runtime Environment(JRE)バージョンのアップデートを停止した後も、Java に依存するアプリケーションを引き続き動作させるため、企業が Java Development Kit(JDK)またはStandard Edition を大量に導入してきたことが大きな原因です。

現在、多くの企業では、Java SE Universal Subscription(指定ユーザー単位でのライセンス)への切り替えに際し、本当に必要なユーザーにのみ SE バージョンを導入したいと考えています。大規模な導入からユーザー単位の導入に切り替えることは、ライセンス要件を遵守する上で理にかなった判断です。

かつて、 Java は企業にとって非常に重要なアプリケーションであり、多くの組織が標準デスクトップイメージにJavaを組み込んだり、すべてのデバイスに導入したりしていました。JRE が JDK に統合された後も、一部の企業は最近の SE ライセンスの変更に伴い、Javaを必要とするユーザー数やアプリケーション数を正確に把握できず、大規模導入という慣行を継続してきました。今こそ、この慣行を見直す時です。

従来型のJava 実行環境(JRE)バージョンへの対応

古いバージョンの JRE を必要とする従来型のアプリケーションを保有している企業も存在します。この場合、最新バージョンの JRE と並行して、古いバージョンの JRE をサポートする必要があります。これを効果的に実施するには、古いJRE へのアクセスと公開を制限する必要があります。Java の開発者はこの点を踏まえ、何年も前に Java Deployment Rule Setを提供しましたが、導入に苦労したケースも多くみられました。

また、Oracle は、Java Web Start とJava アプレットの廃止も発表しました。これにより、これらの機能を利用するアプリケーションに未だに依存している一部の企業は、Open Web Start のようなオープンソースの代替手段に目を向けざるを得ない状況にあります。

コンテナはこのような状況においても有効です。古いバージョンの JRE をコンテナに格納することで、使用に伴うリスクを軽減し、Java Deployment Rule Set を使用せずとも、複数のバージョンのJREを並行して実行することができます。また、Java Web Start のような非推奨のコンポーネントを必要とするアプリケーションをオープンソースの代替コンポーネントでコンテナ化することで、恒久的かつ持続可能なソリューションを模索する間も、業務の継続性を確保できます。

【動画】Solve Java Web Start and JRE Dependency Issues with Cloudpaging(英語)」では、以下の事例をご覧いただけます。

  • シンプルな Java Web Start アプリケーションをオープンソースの代替アプリケーションである Open Web Start アプリケーションで配信する例
  • 同一ユーザー、同一マシン上に複数のバージョンの JRE を完全分離し利用する例
  • Javaを利用したOpen Orriceデータベースアプリケーションの配信と利用の例

どの例においてもJavaをコンテナで提供し、依存関係のあるアプリケーションを必要なユーザーのみに配信しています。

Cloudpaging コンテナでJava への依存性を軽減

従来型のアプリケーションをコンテナ化することで、現在使用中のすべてのアプリケーションを最新の Windows OSに移行することができます。従来のランタイムやフレームワークを利用している場合でも、基盤となるOS上で実行されている他のユーザーやアプリケーションから分離することでセキュリティをさらに強化できます。

Cloudpager Workpods を用いてコンテナを展開すれば、権限のあるユーザーのみが Java と関連アプリケーションを受け取るユーザーペルソナを作成することができるため、企業内の無秩序な拡散を防ぐことができます。

このようにして、従来型のアプリケーションは最新の Windows OSに移行後も、機能やパフォーマンスを犠牲にすることなく、引き続き利用可能となります。また、Java を必要としない新しいバージョンや代替アプリケーションへの移行に取り組んでいる間や、Java SE を本当に必要なユーザーに導入したい場合や、OpenJDK、Amazon Corretto、 Open Web Start といった無料代替手段をお探しの場合でも、これらのアプリケーションの継続利用を支援するソリューションを提供します。

これらの目標は、既存の App-V 投資を活かしながらも実現可能です。Cloudpager プラットフォームは、App-V パッケージを自動的に Cloudpaging アプリケーション・コンテナ形式に変換し、互換性・性能・可視性を大幅に向上させます。

従来 App-V ではパッケージ化できなかったアプリも Cloudpaging で実行可能です。Waterman 社をはじめとするお客様は、98%以上のアプリケーションパッケージ化に成功し、DevOps機能を通じて最新の Windows デスクトップ管理を実現しています。

Cloudpaging は App-V と同様の分離機能を提供しつつ、統合や分離の範囲をより細かく制御できます。これにより、他アプリケーション、プラグイン、ドライバ、COM+サービスとの互換性と相互運用性を大幅に高められます。さらに、App-V の接続グループを使わずとも依存関係を適切に管理でき、仮想レジストリの複雑な設定も不要です。Office アドインなどのプラグイン仮想化も、シンプルな手順で可能になります。

製品についてより詳しく知りたい方は、下記より是非お問合せください。
https://www.tomorrow-net.co.jp/contact/

本ブログは下記の英語ブログの抄訳です
https://www.numecent.com/2024/04/24/solve-java-dependency-woes-with-application-containers/

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この記事を書いた人

株式会社トゥモロー・ネット

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